生食で決まり!北海道産牡蠣を美味しく楽しむ方法

生食で決まり!北海道産牡蠣を美味しく楽しむ方法

北海道産の牡蠣は、寒冷な海で豊富なプランクトンをたっぷりと摂取し、濃厚でクリーミーな味わいが特徴です。北海道の大自然が育む牡蠣は、「生食」で食べることで、他の地域では味わえない豊かな風味と独特の食感を持ち、牡蠣好きにはぜひおすすめの一品です。この記事では生食で食べる北海道産牡蠣の魅力をお伝えします。

漁獲量6位でも漁業産出額はダントツの北海道

牡蠣の生産量は広島県が全国一、次いで宮城県、岡山県と続き、北海道は3位でも4位でも5位でもなく、なんと6位。海産物が豊富な北海道が6位とは意外です。なのになぜ「北海道の牡蠣は日本一」といわれるのか。それはおいしさにあります。1トン当たりの価格は広島県が17万円、宮城県は12万円ですが、北海道はなんと45万円で全国一位です。生で食べられる美味しくて高級で高価な牡蠣が多い証です。

北海道産生牡蠣:産地ごとの特徴とその魅力

北海道にはたくさんの牡蠣の産地がありますが、中でも代表的な地域として道東の「厚岸(あっけし)」とオホーツク海に面した汽水湖の「サロマ湖」が挙げられます。それぞれの地域で育てられた牡蠣は、海水の特徴や養殖方法、さらには成長過程の違いによって風味や食感が異なり、それぞれに独自の魅力を持っています。

正真正銘の厚岸産!厚岸生まれ厚岸育ちの牡蠣

厚岸産牡蠣は、日本国内でも有数の牡蠣の産地として知られています。 厚岸湾は、寒冷な太平洋からの冷たい海水と、川から流れ込む栄養豊富な淡水が出会う特殊な環境にあり、この環境が牡蠣の生育に非常に適しています。このため、厚岸では年間安定した高品質の牡蠣が生産されています。

厚岸産の牡蠣は、肉厚でジューシーなのが特徴です。 特に濃厚な味わいが際立っており、一口食べれば海の風味がぎゅっと広がります。 生食はもちろんのこと、焼き牡蠣や牡蠣鍋など、様々な料理にもマッチするのが魅力です。

北海道内のカキ養殖地のほとんどは宮城県などから「種ガキ」を購入して育てますが、厚岸のブランドカキの種は、厚岸町カキ種苗センターと厚岸漁協が協力して、自前で生産しており、正真正銘の「厚岸産」ということです。

流氷がもたらす恩恵!サロマ湖産牡蠣の特徴

サロマ湖は北海道の北部に位置するオホーツク海に面した大きな汽水湖で、湧別漁業協同組合が有名です。 サロマ湖の牡蠣は、淡水と海水が絶妙にマッチした環境で飼育され、冬に極東ロシア沖から南下する流氷が、多くの良質なプランクトンを運んできます。サロマ湖産の牡蠣は、豊富なプランクトンを餌に成長するので、味わいが優しく、特に味わいが強いのが特徴です。

また、サロマ湖は冷涼な気候、寒流が流れ込む汽水湖であるため、牡蠣はゆっくりと育ち、その分、味わいが濃厚になります。 サロマ湖の牡蠣は、生で食べるのが特におすすめで、濃厚な風味とミルクのようなナクリーミーさが際立ちます。

サロマ湖で養殖するカキは、大半は1年貝で出荷します。湖内で一冬を超えた大型の2年貝は3割です。サロマ湖産のカキは2016年にゼネラル・オイスター(東京)が全国の店舗で開催した人気カキ産地投票で、1位に輝きました。

生で食べられない「加熱用」のわけとは!

全国一の漁獲を誇る広島県産牡蠣の大半は「加熱用」で、残念ながら生で食べるのはおすすめできません。「加熱用」と「生食用」は鮮度の違いではなく、養殖する海域の水質によって定められています。生食用の牡蠣は、水質調査により腸炎ビブリオなどの細菌が少ないと判断された海域で育てられています。また、牡蠣を紫外線で殺菌した海水で浄化するなど、規定の浄化処理を行えば「生牡蠣」として出荷ができる海域もあります。

広島県産の牡蠣は、大きな川が流れこむ瀬戸内海で生育したものであり、栄養が豊富で身も大きくなりますが、湾内の細菌数も多く、生食よりも加熱用のものが多いです。 つまり、北海道ではきれいな海で養殖しているので、ほとんどが安心して生で食べられる牡蠣なのです。

怖い牡蠣の食中毒:防ぐ方法とは

牡蠣にあたる原因で一番多いといわれるのが「ノロウイルス」です。ノロウイルスは充分加熱すれば死滅するので、あたるのは生牡蠣を食べたときが多いでしょう。ノロウイルスを死滅させるには牡蠣の中心部が85~90℃の状態で、90秒以上の加熱が必要です。

腸炎ビブリオとは、海水の温度が高い時期に活発に活動する細菌です。海水に腸炎ビブリオが増える暖かい時期の牡蠣にこの細菌が付着すると、食中毒が起きることがあります。腸炎ビブリオの食中毒を防ぐには牡蠣を4℃以下で保存する、水道水でよく洗う、中心部まで61℃で10分以上加熱する、などの方法があります。

貝毒が原因のケースもあります。貝毒とは、毒を持ったプランクトンを牡蠣が食べたため、牡蠣の体内にたまってしまった毒素のことです。しかし、貝毒による食中毒を防ぐため、都道府県や貝類の生産者により定期的に貝毒の検査が行われています。近年は貝毒が原因で牡蠣にあたることはほとんどなくなりました。

さらにアレルギーや免疫力の問題もあります。牡蠣を食べると必ず具合が悪くなる人はウイルスや細菌ではなくアレルギーが原因の可能性があります。心あたりがある人は、血液検査をすると調べられます。また、腸炎ビブリオやノロウイルスが口から入っても、免疫力が高い人や体調がいい人は食中毒の症状が出ず、免疫力が低い人、体調が悪い人は繰り返し症状が出ることがあります。風や腹痛など体調が悪いときは生牡蠣を食べない方が無難です。

恐るべし!牡蠣の豊富な栄養価と健康効果

「海のミルク」とも呼ばれる牡蠣は、栄養価が非常に高く、健康効果も抜群です。 特に、亜鉛、ビタミンB12、鉄分などのミネラルが豊富で、これらは日常生活に必要な栄養素を効率よく補給できます。

亜鉛の重要性

牡蠣が特に多く含む亜鉛は、免疫力を高め、健康な肌や髪を守るために不可欠な栄養素です。特に牡蠣は亜鉛含有量が多いため、少量でしっかりと亜鉛を摂取できる食材です。

ビタミンB12と鉄分

ビタミンB12は、赤血球の生成を助け、神経の健康を考えるのに重要な栄養素です。 また、鉄分は血液中の酸素を運び担っているので、貧血予防に役立ちます。牡蠣はこれらの栄養素を豊富に含んでおり、日常的な健康維持やエネルギー補給に理想的な食品です。

季節の変わり目に取り入れたい理由

特に、季節の変わり目には体調を崩しやすく、免疫力が低下することが多いです。 牡蠣の豊富な亜鉛とビタミンB12は、免疫力をサポートし、コロナやインフルエンザなどの感染症から体を守るためこのため、秋から冬にかけて牡蠣を食事に取り入れることが、体調管理に効果的です。

様々な楽しみ方:北海道流の牡蠣料理は生食で決まり!

北海道の牡蠣は、その新鮮さと風味を最大限に楽しむため、やはり生で食べるのが一番です。 厚岸やサロマ湖の牡蠣は、地元でも新鮮なまま提供されており、口の中で広がるクリーミーな味わいと海の風味が楽しめます。北海道ではシンプルに酢の物か、レモン、すだち、ポン酢をかけて生牡蠣を楽しむスタイルが主流です。

生食以外でも:半生、焼き、鍋料理

また、生で食べられる牡蠣でもアウトドアなどでは「焼き牡蠣」にして食べる方法も人気です。炭火でじっくりと焼いて、牡蠣の旨味がさらにアップ!プリプリ、ジューシーな食感が楽しめます。

さらに5、6個の牡蠣貝を大き目の皿に盛り付け、ラップをしてレンジにかける「半生牡蠣」も人気です。貝が5ミリほど開いたら完成です。食感はほとんど生の状態ですが、温かいため湯気が上り、磯の香りと一緒にいただく半生牡蠣は「生」「焼き」双方のいいとこ取りをした格別の味わいです。

北海道の冬の定番料理として鍋料理に入れるのも、寒い時期にぴったりの料理です。どんな鍋料理にもなじみますが、牡蠣は鍋底に沈むので、鍋底を探るようにして盛り付けるのがコツです。最後に出てきて「牡蠣入れていたのを忘れてた!」ってことにならないように!

北海道産牡蠣の購入方法とおすすめショップ

北海道産の新鮮な牡蠣を自宅で楽しむには、通販サイトを活用するのが便利です。 特に、厚岸やサロマ湖から直接発送してくれる産直型通販サイトでは、獲れたての新鮮な牡蠣を水産会社や漁協が扱っています。自宅で手軽に北海道の味を楽しむことができ、ギフトとしても非常に人気です。安心して購入できる信頼のあるショップをお選びください。

まとめ:北海道産牡蠣を楽しむ

北海道産の牡蠣は、風味と品質が他の地域の牡蠣とは一線を画しています。 厳しい寒冷な環境で育まれた濃厚でクリーミーな味わいは、北海道ならでは。各地の産地ごとの個性も魅力で、生の牡蠣の食べ比べを楽しめるのも北海道産牡蠣の醍醐味です。

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