魚の生臭みを抑える、ホエイ(乳清)漬け製法
干物特有の生臭さを抑えるために、さばいた魚を一旦ホエイ漬けにすることが作業工程の一番のポイント。ホエイとは、牛乳からチーズを作る工程で生み出される液体(乳清)のこと。生きた乳酸菌やミネラル・ビタミン等の栄養素が豊富に含まれていることから、魚の身自体もふっくら柔らかく、しっとりした「ソフト干物」に仕上がります。
地産地消に少しでも貢献したいという思いから、ホエイは地元十勝・新得町のチーズ工房「共働学舎 新得農場」のものを使っています。
ホエイ漬け製法を検討する際、店主の三浦代表は、同じ町内でチーズ作りを行い、数々の受賞歴を誇る共働学舎の宮嶋望代表にホエイの活用を相談。チーズ作りの副産物として大量にできるホエイを譲り受けることになりました。
ホエイに漬ける時間は魚の種類によって異なりますが30分ほど。その後、魚の表面にできた膜を洗い、冷やしてから干します。これにより、身の仕上がりは水分を多く含んだ言うならば「ソフト干物」状態に。生臭さは消え、乳酸菌入り(※)の干物が海のない新得町に完成したのです。
※十勝圏地域食品加工技術センター調べ