水から茹でないで!旨みを逃さないおいしい毛ガニの茹で方

水から茹でないで!旨みを逃さないおいしい毛ガニの茹で方

北海道でカニといえば「毛ガニ」。タラバガニやズワイガニと比べ、上品な甘みと、小ぶりながら身がぎっしり詰まっているのが人気です。毛ガニは他のカニと違って水から茹でてはいけないって知っていますか?この記事では毛ガニならではの美味しい茹で方をご紹介します。

なぜ毛ガニは水から茹でてはダメなのか?

毛ガニは十分に沸騰したお湯で茹でるようにします。ではなぜ水から茹でてはいけないのでしょうか?

水から茹でると腸炎ビブリオ菌が残ってしまう可能性がある

いきなり恐ろしい話をしてしまいますが、腸炎ビブリオ菌は、特に夏季に海水や海産物、特に貝類や甲殻類に含まれる可能性があります。感染すると、食中毒のような症状(下痢、腹痛、発熱など)を引き起こすことがあります。
水から茹でると、加熱の進行がゆっくりとなるため、中心部など加熱が不十分な場合があり腸炎ビブリオ菌などの有害な微生物が残るリスクが高まるのです。
腸炎ビブリオ菌を落とす方法として毛ガニを茹でる前にはタワシなどを使って水洗いをすることも有効です。毛ガニは必ず沸騰したお湯で茹でてください。

旨みを逃さないおいしい毛ガニの茹で方

茹でる前の下ごしらえ

活毛ガニの場合、生きていますのでいきなり熱湯に入れると暴れてしまう場合があります。お湯に入れる前に真水に10分ほど沈めておきましょう。ただ輪ゴムで脚が縛られている場合はそのまま茹でてもかまいません。
次にタワシなどを使用して外殻の汚れを洗い流します。冷凍毛ガニは、12時間~24時間かけて十分に冷蔵庫で低温解凍した後、同様に外殻の洗浄を行います。

毛ガニをおいしく茹でる塩の量

水1リットルに対して、30~40gの食塩を入れるのが一般的です。他のカニと違って塩の量は多めになります。塩はカニの味を引き立てるだけでなく、適切な塩分濃度で茹でることで、ガニの身がしっかりと締まります。

カニの入れ方と火加減のポイント

十分に沸騰したお湯に、甲羅を下向き(仰向け)にして入れます。カニ味噌は甲羅の上側に入っているので、カニ味噌が抜けないように甲羅を下にして茹でてください。カニを鍋に入れた後は、最初は強火で再度沸騰させた後、中火でじっくりと茹でます。この火加減により、カニの身が柔らかく、しっかりとした食感に仕上がります。

適切な茹で時間の目安

カニの大きさや種類により、茹で時間は異なりますが、中サイズであれば10~15分が目安です。大きめのカニであれば、15~20分程度を目安に茹で上げましょう。

ボイル毛ガニの再加熱方法

ボイル毛ガニは一度茹でてありますので、温めなくてもそのままおいしく召し上がることができます。
温めたい場合も再度茹でると旨味や風味が抜けてしまいますので茹でることは避けてください。

ボイル毛ガニのおすすめの温め方:蒸し、湯煎、オーブン

蒸し:蒸し器を使い、ガニを5~7分程度蒸す。カニの旨味を最大限に保ちつつ、しっかりと温めることができます。
湯煎:カニを耐熱の容器に入れ、鍋に熱した水を張り、その上に容器をセットして湯煎する方法です。10分程度で中心部まで温めることができます。
尚、冷凍されたボイル毛ガニを温める場合は冷蔵庫で半日~1日かけて低温解凍し、温める30分ほど前に冷蔵庫から出しておいてください。

まとめ:毛ガニを美味しく楽しむためのポイント

毛ガニは水ではなく、必ず沸騰したお湯で茹でてください
美味しさを最大限に引き出すためには、正しい下ごしらえ、塩の量、火加減、茹で時間など、細かなポイントが重要です。また、既に茹でられているボイル毛ガニの再加熱は茹でることは禁物です。
この記事で紹介した方法を参考に北海道の幸、毛ガニをご堪能してください。

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