北海道を代表する魚「サケ」。でも刺身で食べられない理由とは!

北海道を代表する魚「サケ」。でも刺身で食べられない理由とは!

北海道を代表する魚と言えば「サケ」です。北海道に来る観光客はカニ、ウニ、ホタテ、エビ、イクラを連想しますが、北海道民が日常的に食べる魚と言えば、やはりサケです。サケは先住民族のアイヌの人々も大切に食べていました。北海道に根差した魚「サケ」について考察を深めます。

利息だけをいただく先住民族のSDG‘s

アイヌの人々は「元金に手を付けない。利息をいただく」という生活でした。サケは産卵のために川を遡上し、上流部の産卵床に卵を産んだ後は死んでしまいます。アイヌの人々は川で死んだサケを干して「とば」にし、冬の重要な保存食にしていました。皮は長靴に加工して履いていました。こうすることで、いくらサケを食べても、決して資源は枯渇することはなかったと言います。現代人は産卵前のサケを捕まえて筋子を食べてしまうので、サケは減少してしまったのでしょう。

同じシロザケにも2種類あります

さて、サケにもいろいろあります。一般的に食べられているのは「シロザケ」です。初夏に獲れるのは「トキシラズ」と呼ばれ、秋に沿岸に近づいてくるのは「アキアジ」。ともにシロザケですが、漁場も漁法も違います。トキシラズは小ぶりですが身が柔らかく脂が乗っており、アキアジは大きく味が濃いのが特徴です。

長旅で大きく成長

サケは北海道、東北の河川で生まれ、数カ月かけて海に出ます。海に出たら群れを成して北上し、オホーツク海、北太平洋を抜け、栄養が豊富なベーリング海とアラスカ湾を行き来してどんどん成長します。3~8年の長旅をして、日本の沿岸に帰って来る頃は、1粒のイクラだった体が体長70センチ、体重4キロ(平均)の立派な体格に成長しているのです。

ベニザケの大半はロシア産

シロザケより身が赤く脂が乗っているベニザケは、北海道よりさらに北方の、ロシアの河川で生まれます。日本の海域では獲ることができず、日本ではほとんど水揚げされません。売っているベニザケのほとんどはロシアからの輸入です。

人気の養殖トラウトは是か非か

よくスーパーで「養殖」「チリ産」「トラウトサーモン」などと書かれた切り身のサケは、読んで字のごとく、チリで養殖されたトラウトサーモンです。ただ、この魚に関しては賛否、是非が分かれます。とりあえず餌で身の色を調整し、安くて脂が乗っていることは事実でしょう。回転寿司では「サーモン」が子どもの人気№1と言われています。

謎めいたサケ科の習性

シロザケは生まれた後に決まって海に降りますが、同じサケの仲間には降りたり降りなかったりする不思議な修正を持つ魚もいます。川に残るのはイワナでも海に降りるとアメマス、同じように川のヤマベは海のサクラマス、川のヒメマスは海のベニジャケ、いずれもそれぞれ同じ種類です。どうしてこんなことが起きるのか、生命の神秘を感じます。

何といっても「塩して焼く」が基本

さてシロザケに話を戻します。シロザケの最もポピュラーな食べ方は塩焼きでしょう。筆者はそれが一番です。切り身に軽く塩をかけて冷蔵庫で一晩寝かせます。翌日に焼いて食べるアキアジはふっくらした食感でこの上ない美味しさです。アキアジは生で焼くより、塩して焼いた方が旨味が凝縮して本当のサケの味がします。軽く塩して焼く、これが焼き魚の基本です。そして食べるなら断然オスです。メスは筋子に栄養を取られているので味は落ちます。選んで買えるならオスを買うように!

また豪快な食べ方として「ちゃんちゃん焼き」や「石狩鍋」、ほかにもフライ、すり身にして揚げ物、ムニエル、ほぐしてフレーク、おにぎりの具…。食べ方は様々です。ただ絶対やってはいけないのは刺身です。回転寿司のサーモンは養殖のため、虫はいませんが、天然のサケの刺身は危険です。どうしても刺身で食べたい方は、2、3日冷凍してからルイベにして食べてください。

当サイト「食ベレア北海道」でも新鮮なサケを冷凍・真空パックでお届けするショップがあります。ぜひお買い上げいただき、旅するサケに思いをはせながら食べてください。

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