根菜のダイエット効果と栄養の秘密: ダイコン、ヤーコン、菊イモを中心に
根菜の意外な側面: カロリー高めでもダイエット効果がある理由
野菜はダイコンやゴボウなどの「根菜類」、ホウレン草や春菊などの「葉茎菜類」、トマトやキュウリなどの「果菜類」に大別されます。根菜はほかの野菜よりカロリーが高いので、そこだけを見ると「太るのでは?」と思いがちですが、実はダイエット効果がある野菜なのです。
「根菜の糖分とダイエット効果: 食物繊維とミネラルの健康メリット
根菜は糖分が高く、体内で吸収されると「脂肪」として蓄えられるので、確かに食べ過ぎは禁物です。ただ根菜には同時に食物繊維やミネラルも豊富に含まれているため、適量ならしっかりとダイエット効果を得ることができます。食物繊維は体内の老廃物を絡めとって塊になり、腸壁を刺激してお通じを促します。糖分が高いと言ってもケーキやスナック菓子とはわけが違うのです。
「根菜の種類とダイエットへの影響: ダイコンの低糖質メリットを活用しよう
根菜にはダイコンやカブ、ニンジン、ゴボウ、長イモ、ジャガイモ、サツマイモなどがあります。イモ類にはでんぷんが多く含まれているので、食べ過ぎると糖質の摂り過ぎになってしまい、返って太りやすくなってしまいます。最もダイエット効果が期待できるのは糖分の少ないダイコンです。
「ダイコンの消化酵素の秘密: アミラーゼとイソチオシアネートがもたらす健康メリット
ダイコンにはアミラーゼとイソチオシアネートという消化酵素が含まれています。アミラーゼは、糖質の代謝を促進する働きがあり、糖質が脂肪として蓄積するのを防ぐ効果が期待できます。またイソチオシアネートは、ダイコンの辛味の元となる成分でもあるのですが、血行の促進や活性酸素の除去などの働きがあるため、細胞に新鮮な酸素や栄養を届け、代謝をアップさせる効果が期待できます。
根菜の力:ビタミンC・E豊富で免疫力アップ!感染症予防にも効果的な理由
さらに根菜類には、体を温める効果もあります。ビタミンCやビタミンE、ミネラルが豊富に含まれているからです。ビタミンCには、鉄の吸収を助ける働きがあり、鉄は体に欠かせない「必須ミネラル」の1つです。さらに、ビタミンEは血液の流れをよくする働きがあり、いずれのビタミンも「体を温める」という、大きな役割をはたしてくれているのです。体温を上げることで免疫力がたかまり、感染症にも強くなります。
きんぴらごぼうの秘密:ニンジンとゴボウの健康効果とその驚きのシナジー
ニンジンにはカリウムやβカロテンが、またゴボウには食物繊維とマグネシウムやカリウムなどのミネラルが豊富に含まれます。食物繊維は便をやわらかくする働きがあり、カリウムは体内の余分なナトリウムを取り除いてくれるため、むくみや高血圧の予防になります。またβカロテンには皮膚や粘膜、免疫機能を正常に保つ働きがあります。「きんぴらごぼう」のニンジンとゴボウは最強のコンビなのです。
注目の新顔
新顔の根菜『ヤーコン』の効果:南米原産の抗酸化・健康維持の力を知っていますか?
ここまでは昔からある、誰もが知る伝統の根菜ですが、新顔の根菜も効果が認められてきています。
まずは「ヤーコン」。原産地の南米では古代より愛食されてきました。「オリゴ糖の塊」と言われるほど、フラクトオリゴ糖を多く含み、また酸化を防ぐ強力な抗酸化物質の成分でもあるポリフェノールも豊富で、悪玉コレステロールの酸化を抑え、動脈硬化や血管の老化を防ぐ働きがあります。さらに食物繊維も多く含まれ、その大半が、余分な脂質や糖を排出する働きをする水溶性の食物繊維です。
菊イモの秘密:「天然のインスリン」で血糖値コントロールと低カロリーのスーパーフードを知る
次にスーパーフードと言われる「菊イモ」です。見た目はショウガに似ています。主成分の水溶性食物繊維「イヌリン」は別名「天然のインスリン」とも言われ、糖質の吸収を抑える働きがあります。イヌリンは消化されるとオリゴ糖の一種であるキクイモオリゴ糖(イヌロオリゴ糖)に変わり、これが血糖値の上昇に働きかけてくれます。「イモ」と名前につきますが、糖分(デンプン)をほとんど含まず、低カロリーです。一口サイズに切って素揚げが絶品です。
根菜の皮の栄養を守る!正しい洗浄方法で土をしっかり落とす方法
根菜は土の中から掘り出されるので、農薬の心配は少ないですが、土が付いている場合があります。ところが皮を剥いてしまえば栄養価はガクンと下がってしまいます。皮はむかずに、くぼみにたまっている土などの汚れはタワシやブラシで落とす程度で十分です。コツはくぼみに毛先を当てて、小刻みに動かすことで、くぼみの奥の土まで落とせます。やってみてください!