【ジビエ解説】ジビエとは?特徴と代表的な種類を紹介
「最近よく聞くジビエって何?」
ここ最近で「ジビエ」という言葉を色々な場所で見ることが多くなりました。
実は日本でも東北、北海道を中心に古くからイノシシやシカ、クマなどの野生動物を、「マタギ」が捕獲して食していた文化があります。
ただ、ジビエを調理する際にはちょっとした注意も必要です。
今回は注目の天然食品「ジビエ」について解説します。
ジビエとは
ジビエとは野生の鳥獣をハンターがライフルや散弾銃、わななどで捕らえ、解体した肉のことです。
かつては「臭い」「残酷」などと敬遠されがちだった野生動物の肉ですが、近年は狩猟、解体技術の向上や施設の充実などに伴い、それが「ジビエ」として注目を浴びています。
海外、特にヨーロッパでは食肉の中ではジビエが高級品として扱われ、貴族の伝統料理として発展してきました歴史があります。
対象となるのはシカやイノシシ、クマ、カモ、ハト、ウサギ、ウズラ…さまざまです。
鶏、牛肉、豚肉など飼育されている家畜動物の肉と大きな違いは、過酷な自然界で生きていることで飼育された肉とは違った味わいになります。
こうした違いが生まれるのは主に2つの理由があります。
- 食べ物
- 運動量
それぞれ解説します。
食べ物の違い
自然界で生息するということは、餌はすべて自分が探して食べる天然のものであるという違いがあります。
シカを例に挙げると、ほとんどが草を食べて生きていますが、飼育されている牛は肉質をよくするため、配合飼料が与えられます。
配合飼料はカロリーが高く、牛は本能的に牧草より配合飼料を好んで食べます。
運動量の違い
運動量も大きく違います。
野生の世界では一日中餌を探し求めて何キロも山の中を移動したり、時には天敵に狙われる可能性もあります。
そのためにほかの個体より速く走ったり、急斜面を駆け上ったり、その場から逃げるたりなど、運動するということにつながります。
常に競争の中で生きているのです。
一方家畜は黙っていても餌にありつけるので、狭い牛舎の中でほとんど運動はしません。
こういった違いにより、一般的にジビエは家畜動物に比べて脂肪が少なく、筋肉が発達してしっかりした歯ごたえがあります。
「とろけるような」という食感は少ないですが、逆に赤身に肉本来の旨味が凝縮され、噛むごとに独特の旨味がにじみ出てくる、というのがジビエの醍醐味です。
ジビエの主な種類と特徴
鹿
代表的なのはシカです。
中でも北海道のエゾシカは国内のジビエの中でも最大で、雄大な北海道の大地に育まれたシカの肉は、ジビエファンにとって人気の一品です。
鹿ジビエの特徴やおすすめの食べ方はこちら(【ジビエ初心者向き】鹿肉の特徴と調理方法を解説)の記事で解説してます。
イノシシ
イノシシは、甘くとろける、それでいてさっぱりした脂身です。もちろん野生なので赤身もしっかりとした旨味を楽しむことができ絶品です。
鴨
真鴨の魅力は、肉のうまさです。特に鴨鍋で食べる天然鴨肉は、鶏とは全く違った野趣あふれる味と香りが楽しめます。
クマ
クマ肉の美味しさは脂身です。クマは怖い動物ですが食べるものは木の実や植物の根が多く、秋に獲れる丸々と太ったクマの肉は絶品です。
ウサギ
ウサギは鶏肉の味に近く、パサパサした食感で、野性味あふれる香りがします。
ジビエ料理はしっかり火を通す
ジビエ料理はご家庭でもいただけますが、気をつけなければならない点もあります。
それは「しっかり火を通す」ということです。
人間が家畜として飼う場合と違い、衛生管理がなされない中で育った野生動物はワクチンや抗生剤など、薬物の危険性はないのですが、寄生虫や細菌など、食中毒につながる危険性があるからです。
ステーキのように「レア」「ミディアム」は厳禁。
しっかり「ウェルダン」で食べましょう。
信頼のできる店でお食事・購入を
ジビエを食べるには信頼と実績のある精肉店、通販サイトから購入するか、外食の場合でもジビエの専門店で楽しむのが安心です。
あまりないとは思いますが、どこで誰が撃ち、解体したのか、わからないようなジビエはやめておきましょう。