コロナ後の免疫力アップに!発酵食品納豆の効果とお取り寄せ
コロナ禍が一段落した後も、私たちの周りにはウイルスや細菌がいっぱい。いつ何時どんな感染症が猛威を振るうかわかりません。そのために日ごろから免疫力を高めておくことが大切です。本コラムでは、免疫力を高める方法の一つとして発酵食品の効果について詳しく解説します。
免疫システムの仕組みと健康維持の秘訣
免疫システムは、主に白血球や抗体などの免疫細胞から構成されます。これらの細胞は、病原体を認識し、攻撃することで体内の健康を維持します。免疫システムの働きが正常であれば、感染症や病気に対する抵抗力が高まります。
免疫力を高める生活習慣:食事、睡眠、笑い
免疫力とは、体内に侵入する有害な異物(病原菌、ウイルスなど)を排除し、体を守るシステムのことです。
免疫力の強い人の特徴は
バランスのいい食事をとっている人
お酒を飲みすぎない人
規則正しい生活をしている人
十分な睡眠をとっている人
湯船にゆっくりつかっている人
適度に運動している人
ストレスの少ない人
よく笑う人
といわれています。
「湯船にゆっくりつかる人」と「よく笑う人」というのが気になります。
湯船に浸かると普段温まりにくい指先などの末端にも血液が届き、体温が上がります。体の隅々にたまったストレス物質などが血流によって流され、体を掃除してくれる効果が得られるのです。湯船にゆっくり入ることで免疫細胞が活性化された状態をつくり、リラックスすることで免疫力を最大限に発揮できる状態になるというわけです。
免疫細胞が正常に働ける体温は36.5℃といわれています。そこから体温が1℃上がると最大5倍~6倍も免疫力が上がり、逆に1℃下がると免疫力が30%下がるといわれています。 病気になったときに発熱するのは、体が体温を上昇させることで免疫細胞を活性化させ、病気と戦おうとしているからです。
また笑うと免疫のコントロール機能をつかさどっている間脳に興奮が伝わり、情報伝達物質の神経ペプチドが活発に生産されます。「笑い」が発端となって作られた善玉の神経ペプチドは、血液やリンパ液を通じて体中に流れ出し、免疫細胞の一種であるNK細胞の表面に付着し、NK細胞を活性化する、というメカニズムです。
免疫力低下の原因:ストレスと不規則な生活
免疫力が低下すると、感染症や病気にかかりやすくなります。以下は、免疫力が低下する主な原因です。
ストレス:長期間のストレスは免疫システムに負担をかけ、その機能を低下させます。悩み事を抱えていたり、イライラすることがある、落ち込んでいる、忙しいなど、少しの精神的なストレスも機能低下の原因になる可能性があります。
不規則な生活:睡眠不足や不規則な食生活は、免疫力を低下させる原因となります。深夜、朝方までお酒を飲んだり、暴飲暴食は免疫機能低下の原因になります。
栄養不足:ビタミンやミネラルなどの栄養素が不足すると、免疫細胞の生成や機能が低下します。バランスの良い食生活を維持し、ジャンクフードはほどほどに。ビタミンCを破壊するタバコの吸い過ぎにも注意が必要です。
肥満:肥満により脂肪組織が過剰に蓄積すると、脂肪細胞(アディポサイト)が炎症性サイトカインと呼ばれる炎症を引き起こす物質を分泌します。これにより、慢性的な低度の炎症状態が体内に生じ、免疫系が過度に活性化されることで、感染症や病気に対する免疫応答が低下することがあります。健康的な体重を維持することは、免疫力を保つために重要です。
発酵食品の効果:栄養価向上と保存性アップ
発酵食品とは、微生物の働きを利用して食品を発酵させたものです。発酵によって栄養価が高まり、保存性が向上することが特徴です。代表的な発酵食品には、納豆やヨーグルト、キムチ、味噌、漬物などがあります。ただし食べ過ぎると消化不良・下痢などの症状を引き起こすことがあるため注意する必要があります。味噌やチーズ、漬物なども摂り過ぎると塩分過多に、食酢を摂り過ぎると歯質の溶解や胃腸の炎症につながる恐れがあります。
世界の発酵食品:歴史と免疫力向上の秘訣
発酵食品は古くから世界各地で親しまれてきました。例えば、ヨーグルトは中央アジアで、キムチは韓国で、納豆は日本でそれぞれ独自の発展を遂げています。発酵食品は、その土地の文化や気候に適応し、おいしいだけではなく免疫力を高めてくれる食品として、長い歴史の中で愛され続けてきました。
発酵食品で腸内環境改善と免疫力アップ
腸内にはさまざまな菌が存在し、有用菌には免疫細胞を活性化して強くする働きがあります。食材を微生物などの働きで発酵させた発酵食品には、有用菌が豊富に含まれているため、腸内を有用菌が優位な状態に保ち、腸内環境を整えて免疫力をアップする効果が期待できます。
腸内フローラ改善と免疫力向上に効果的な発酵食品
免疫細胞の70%以上は腸に集中しており、腸は体の最大の免疫器官です。腸を元気に保つことが、免疫力を高めて病原菌やウイルスに感染しにくい体を作ることにつながるのです。
発酵食品には、乳酸菌などのプロバイオティクス、いわゆる善玉菌と善玉菌の餌となるプレバイオティクスが豊富に含まれています。これらは、腸内フローラを健全に保ち、免疫システムをサポートします。
プロバイオティクスとプレバイオティクスで腸内環境改善
プロバイオティクスを摂取しても餌となるプレバイオティクスがなければ腸内細菌のバランスが保たれません。プロバイオティクスの餌となるのは主に水溶性食物繊維で、菊芋やキャベツ、玉ねぎなどに多く含まれるイヌリン、ペクチンなどです。
ビフィズス菌などプロバイオティクスの餌になり、善玉菌の増殖に役立つ働きをしているのがオリゴ糖です。プロバイオティクスが増えることで、乳酸や酢酸が作られるようになり、腸内は酸性に傾きます。そうすると悪玉菌の増殖が抑えられるという好循環になるのです。
腸内環境を整えていくには、プロバイオティクスだけでもプレバイオティクスだけでもだめで、日常の食生活の中で両方をバランスよく摂取することが大切です。
ヨーグルト・キムチ・納豆で腸内環境改善と免疫力向上
ヨーグルト
ヨーグルトには、乳酸菌が豊富に含まれています。乳酸菌は腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を整える効果があります。これにより、免疫細胞の働きが活発になり、体全体の免疫力が向上します。
キムチ
キムチは、発酵によって乳酸菌が増えるため、腸内環境を改善します。また、キムチに含まれる辛味成分であるカプサイシンには抗菌作用があり、免疫システムをサポートします。
納豆
納豆には、ナットウキナーゼという酵素が含まれています。この酵素は、血液をサラサラにし、血栓の予防に役立ちます。さらに、納豆菌は腸内の善玉菌を増やし、免疫力を高めます。
味噌
味噌は大豆を発酵させて作られた食品で、大豆イソフラボンが豊富に含まれています。イソフラボンは抗酸化作用があり、免疫細胞の保護に役立ちます。味噌汁を日常的に摂取することで、免疫力の向上が期待できます。
これらのほか、チョコレートも作る過程でカカオの発酵、乾燥、焙煎の工程があり、れっきとした発酵食品です。逆に発酵食品と思われがちな梅干しは発酵食品ではありません。塩分濃度が濃く、塩の浸透圧によって梅本体に浸み込んで水分を抜いてしまうため、発酵に必要な酵母、乳酸菌などの微生物が生きられないからです。
毎日の食事に簡単に発酵食品を取り入れる方法
発酵食品を毎日の食事に取り入れるためには、手軽な方法から始めると良いでしょう。以下にそのアイディアを記します。
朝食にヨーグルトを加える
ヨーグルトは手軽に摂取できる発酵食品の代表です。朝食に一杯のヨーグルトを加えるだけで、乳酸菌を摂取できます。フルーツやグラノーラをトッピングすれば、栄養価もアップします。
食事に味噌汁を取り入れる
日本の伝統的な発酵食品である味噌を使った味噌汁を、毎日の食事に取り入れましょう。野菜や豆腐を加えて栄養バランスを整えます。
お茶うけにキムチを添える
キムチは発酵により乳酸菌が豊富に含まれています。お茶うけやおやつ、サラダのトッピングとして少量を加えるだけで、腸内環境を整える効果があります。
納豆を定期的に摂取する
納豆は日本の朝食の定番です。ご飯にかけて食べるだけでなく、サラダやパスタに混ぜても美味しくいただけます。ナットウキナーゼが血液をサラサラにし、免疫力を高めます。
自家製発酵食品に挑戦する
自宅で簡単に作れる発酵食品に挑戦してみましょう。例えば、キャベツを塩漬けにして発酵させるザワークラウトは手軽に作れ、サラダやサンドイッチのアクセントになります。
発酵飲料を取り入れる
市販の発酵飲料や自家製のヨーグルトドリンク、ケフィア、甘酒などを取り入れることで、手軽に発酵食品を摂取できます。朝食時や食間に飲むことで、リフレッシュしながら乳酸菌を補給できます。
発酵食品を使ったレシピを増やす
料理のレパートリーに発酵食品を使ったレシピを増やしましょう。例えば、韓国料理のキムチチゲや、イタリア料理のピクルスを取り入れることで、発酵食品の摂取量を増やすことができます。
まとめ:発酵食品で免疫力向上と健康維持
免疫力を高めるためには、バランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠、そしてストレス管理が重要です。発酵食品はその中でも、手軽に取り入れやすく、効果的な方法の一つです。発酵食品を継続的に摂取することで、腸内環境が整い、免疫力が向上します。日常の食生活に無理なく取り入れ、ウイルスや細菌に負けない丈夫で健康な体作りを心がけましょう。