肉屋のコロッケから全国の名物まで!コロッケ特集
「コロッケ」。多くの日本人にとって懐かしい思い出が詰まった料理です。家族での夕食、お弁当のおかず、おやつなど、さまざまなシーンで登場する一品で、特に手作りのコロッケには母親への温かさと愛情が込められます。この記事では誰もが大好きなコロッケについて解説します。
コロッケの定義とは⁈究極のフィンガーフード
時代が変わっても、地域が違っても、コロッケには外せない食材はジャガイモです。「ジャガイモ」「パン粉」「揚げる」の3つの基本要素を満たしていれば、「コロッケ」と呼べるのではないでしょうか。ちなみに辞書では「芋などを蒸してすり潰して衣をつけて揚げたもの」と定義しており、日本コロッケ協会では「おいしい料理の、おいしい瞬間、加工したものを切り取って手軽に食べられる究極のフィンガーフード」と定義しています。ちょっとわかりにくいですね。
惣菜売り上げ№1:コロッケをこよなく愛する〇〇地方の人々
コロッケは全国的に人気で、全国各地には地域の特産物を取り入れた「ご当地コロッケ」がたくさんあります。2023年版 惣菜白書によると、惣菜としてのコロッケは弁当、おにぎり、鶏唐揚げについで4位につけています。特に北陸地方では人気が高く、上位3アイテムを抑えて1位となっています。北陸の人たちは本当にコロッケが大好きなようです。
肉屋の店頭で売られるコロッケはお惣菜の元祖⁈
コロッケは日本人になじみ深い料理ですが、実はフランスが発祥です。日本には明治時代に伝わり、日本人の感覚に合わせて材料や調理方法がアレンジされました。昭和30年代ごろには肉屋の店先でよく売られていました。肉屋がコロッケを作っていたのは、余った肉を有効活用するためだったようです。肉屋のコロッケは肉の鮮度が良いので旨味が抜群。コロッケのほか、メンチカツ、ハンバーグなど、さまざまな惣菜を販売していました。お惣菜の元祖はお肉屋さんのコロッケだったのです。
一挙紹介!日本各地で進化したご当地コロッケ
日本には、地域ごとや食材の組み合わせによって多彩なコロッケが存在します。以下、日本で人気のコロッケの種類を紹介します。
コーン入りコロッケ:北海道はトウモロコシの一大産地です。ジャガイモに甘いコーンをふんだんにまぶしたコロッケは北海道の象徴ともいえるコロッケです。
クリームコロッケ:衣の中からとろりとしたクリームがとろけ出てきます。デパ地下やレストランなどで提供されることが多く、特に子供に人気です。
肉コロッケ:どんな肉でも構いません。ひき肉を炒めて混ぜるだけです。肉のコクが加わり、味がグンとよくなります。肉屋のコロッケが美味しいのは肉がたくさん入っているからです。
カボチャコロッケ:ジャガイモを使わないので定義から外れますが、甘みたっぷりのカボチャはコロッケにピッタリです。濃い黄色が食欲をそそります。おやつとしてそのまま食べても美味しいコロッケです。
カレーコロッケ:カレー粉を加えるとスパイシーなコロッケに仕上がります。カレーの風味が食べる人を飽きさせません。ビールのつまみに最高!いくらでも食べられるコロッケです。
サツマイモコロッケ:これもジャガイモを使いませんが、イモなのでコロッケと言っていいでしょう。ジャガイモより甘みが増し、ホクホクに仕上げることでまた違った風味、食感のコロッケになります。
牡蠣クリームコロッケ:広島名物のコロッケです。牡蠣を刻んでペーストにしたものをホワイトソースと合わせて揚げます。サクサクの衣の中に牡蠣の濃厚なクリームが詰まり、一口食べれば、牡蠣の旨みが口いっぱいに広がります。
わさびコロッケ:長野県で人気のコロッケです。わさびの葉のペーストを使用して作ります。さっくりホクホクでピリッと爽やかな辛味が美味しい大人のコロッケです。
レンコンコロッケ:茨城県の名物コロッケです。シャキシャキ食感を残すため、レンコンはサイコロ状に切って入れます。クリーミーなベースに歯ごたえのあるレンコン、それにカリッと揚げられた衣が絶妙な食感のコントラストを描きます。
好みのコロッケを作りましょう!いろいろあるジャガイモの種類
コロッケに使用するジャガイモは種類によって味わいが変わってきます。ホクホク系が好みの人は「男爵イモ」、しっとり粘りのある「メークイン」、甘みの強い「きたあかり」、風味がよい「さやあかね」、甘くてホクホクの「インカのめざめ」、イモの風味が濃厚な「マチルダ」など、コロッケに合う好みのジャガイモを探し当てるのも、手作りコロッケの醍醐味です。
まとめ:コロッケで思い出よみがえる「あの頃」
古くから日本人に親しまれているコロッケは、ただの揚げ物ではなく、食べる人にさまざまな思い出や感情を呼び起こす料理です。家族や友人との楽しいひととき、給食やお弁当のワクワク感、そして商店街での甘い思い出など、コロッケには多くの人たちの思いがこめられています。そんな思い出を掘り起こしながら、コロッケを食べてみてください。きっと「あの頃」がよみがえるはずです。