日本が世界に誇るソース「醤油」
「空腹は最上のソースなり」
フランスのことわざですが、同類のことわざがヨーロッパ各国にあるそうです。「お腹がすいているときに食べればなおさらおいしい」ということですが、これはさまざまなことにあてはまるのではないでしょうか。例えば平日は頑張って仕事をしているから金曜日の夜に週末が楽しみになるとか、ジムで汗を流せばビールがおいしいとか…。ということで私は日常「空腹」という時間をとても大切にしています。
「空腹感」は貴重な時間
空腹から満腹になるまでは10分か20分もあれば十分ですが、満腹から空腹になるまでには4、5時間かかります。私にとっては長時間かけて作り上げた「空腹感」という感覚はとても貴重です。水分も同様に、補給は最小限にしています。
ことわざになるのは大切な証拠
空腹の話はさておき、ことわざに「ソース」が出てくるということは、いかに料理にソースが大切か、ということですよね。もちろん素材も重要ですが「空腹は最上の肉なり」ではピンときません。
素材が生きるのはソースのおかげ
ソースは食材を引き立てる“わき役”ですが、これをおろそかにすると、せっかくの主役が台無しになってしまいます。素材を生かすも殺すもソースしだいです。ソースにはさまざまな旨味成分や調味料、香辛料が複雑に、そしてバランスよく調合されています。
発酵、熟成でうまみが増幅する「醤油」
日本の代表的なソースと言えば大豆のソース「ソイ・ソース(soy sauce)」、つまり「醤油」ですね。大豆と小麦などに食塩を加えて発酵させて造る醤油は世界的に人気のあるソースです。発酵、熟成の期間に、酵母菌や乳酸菌がはたらき、旨味や風味を引き出してくれます。
醤油には5つの味わい
醤油には炭水化物、糖類、食物繊維、脂肪、タンパク質(トリプトファン、トレオニンなど)、ビタミン(チアミン、リボフラビンなど)、ミネラル(ナトリウム、カリウムなど)などが含まれています。醤油には甘味、酸味、塩味、苦味、うま味の「5つの味」がすると言われています。いろいろな成分が複雑に絡み合って、深い味わいのソースになるのです。
使って楽しくおいしい風味醤油
刺身や麺類、煮物、炒め物、焼き魚、鍋物、冷奴、目玉焼き、和風サラダ…。醤油を調理に使ったり、かけたりつけたりして食べるものはいろいろあり、醤油はどんな料理にも使える万能調味料です。さらにコンブや青じそ、ニンニク、わさびなどの風味を加えた醤油加工品もあります。もちろん昔ながらの製法で造られる醤油もいいですが、風味がついた醤油も楽しくておいしいもの。ぜひ使ってみてください。